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2012/02/06 『ステーキ! 世界一の牛肉を探す旅』(本の紹介33)

今回紹介するのは、『ステーキ! 世界一の牛肉を探す旅』(マーク・シャッカー著, 野口深雪訳, 中央公論新社, \2625, 2011/12)という本です。「ステーキ」という言葉を耳にしたときに、ときめく方は多いと思います。ステーキの魅力の虜になったカナダ人の著者は、世界一のステーキを探し求めて、米国(テキサス)、フランス、スコットランド、イタリア、日本、アルゼンチンといったステーキ王国(?)を旅します。



本書は単なる旅行記ではなく、文化、歴史、栄養、宗教といった様々な観点から、ステーキや牛肉を見ています。食肉などの畜産物を専門分野とする私も知らなかったことが多く、勉強になる内容でした。各国のステーキ事情に関する記述はいずれも興味深いものでしたが、とくに日本については外国人の視点によるものなので新鮮でした。ステーキとは関係ありませんが、日本の「缶入りホットーコーヒー」にとまどう姿なども楽しめました。

長いステーキ探しの旅を終えた著者は、自ら肉牛を飼育して牛肉生産に挑戦したというのですから、驚きです。まさに筋金入りのステーキマニアです。本書の最後にある「おいしいステーキを焼く方法」には、「ステーキを焼くための簡単な十五のステップ」が載っています。私も、近いうちに実践してみようと思っています。

以下に本書の目次をあげておきます。

  • 第1章 テキサス
  • 第2章 フランス
  • 第3章 スコットランド
  • 第4章 イタリア
  • 第5章 日本
  • 第6章 アルゼンチン
  • 第7章 フルーランス
  • 第8章 再び核心の地へ
  • おわりに おいしいステーキを焼く方法

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