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2014/05/11 『図解 内臓の進化』(本の紹介118)

今回紹介するのは、『図解 内臓の進化 形と機能に刻まれた激動の歴史』という本です。呼吸器系、消化器系、泌尿器系、生殖系、内分泌系の5つをまとめて、「内臓」と呼んでいます。本書の「おわりに」にも書かれていますが、これら5つの統一性のない器官系を一括しても、まとまりのない「内臓学」になってしまいそうです。しかし、本書では、「進化」という視点の導入により、この危惧を払拭しています。最終章に「昆虫類の内臓」を配したことにより、「進化の収斂」の妙も楽しめます。



私はとくに「消化器系の進化」の章を興味深く読みました。元来は肉食だった動物たちは、微生物を体内に取り込むことにより、草食への転換を達成しました。この大変革が、実にわかりやすく解説されています。なお、本書の帯にもありますが、同じ著者による『図解 感覚器の進化』も好著で、お勧めの1冊です。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • ・第1章 内臓の基礎知識
  • ・第2章 呼吸器系の進化
  • ・第3章 消化器系の進化
  • ・第4章 泌尿器系の進化
  • ・第5章 生殖器系の進化
  • ・第6章 内分泌系の進化
  • ・第7章 昆虫類の内臓

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