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2015/07/27 『できる研究者の論文生産術』(本の紹介150)

今回紹介するのは、『できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか』(ポール・J・シルヴィア著, 高橋さきの訳, 講談社, \1800, 2015/4)という本です。私たち研究者は、論文に限らずさまざまな「書く」仕事に日々追われていますが、なかなか書くためのまとまった時間がとれません。ついつい週末や長期休暇をあてにしてしまいますが、休み明けには思ったように仕事が進まなかったことを嘆くのが常です。今の時期、夏休み中に書き仕事を一気に片付けようと目論んでいる方も多いことでしょう。



本書は、名著として知られる「How to Write a Lot」の翻訳版です。読みやすいこなれた日本語訳と言ってよいでしょう。本書の主張はきわめてシンプルです。「決められた時間に必ず書く」という「スケジュール派」の勧めで、気の向いたときに仕事をする「一気書き派」を厳しく戒めています。ハードルは決して低くありませんが、実践できれば確実に生産性が向上しそうです。本書は、論文や書籍を執筆する際のテクニカルな情報も盛り込まれているので、研究者や研究者を目指す方に一読をお勧めします。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • 第1章 はじめに
  • 第2章 言い訳は禁物 ―― 書かないことを正当化しない
  • 第3章 動機づけは大切 ―― 書こうという気持ちを持ち続ける
  • 第4章 励ましあうのも大事 ―― 書くためのサポートグループをつくろう
  • 第5章 文体について ―― 最低限のアドバイス
  • 第6章 学術論文を書く ―― 原則を守れば必ず書ける
  • 第7章 本を書く ―― 知っておきたいこと
  • 第8章 おわりに ――「まだ書かれていない素敵なことがら」

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