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2012/10/23 『うまい肉の科学』(本の紹介66)

今回紹介するのは、『うまい肉の科学』成瀬宇平監修, ソフトバンククリエイティブ, \1000, 2012/9)という本です。副題は、「牛・豚・鶏・羊・猪・鹿・馬まで肉好きなら読まずにはいられない!」となっています。本書は、前回紹介した『マンガでわかる菌の不思議』と同じソフトバンク「サイエンス・アイ新書」シリーズです。この本は、アマゾンなどでかなり前から出版予定になっていましたがようやく入手することができました。正直なところ、新書ということもあり、あまり内容に期待していなかったのですが、たいへん価値のある1冊に仕上がっています。



最初にパラパラとページをめくってまず驚いたのは、写真の多さでした。200枚を超える鮮明なカラー写真が使用されており、これほど見事な写真が使われている食肉関係の書籍は専門書でもお目にかかったことがありません。出版が遅れた理由は、こだわりをもって写真を集めたところにあるのかもしれません。牛、豚、鶏といった家畜・家禽の主要品種の写真を見ることができるだけでも十分な価値があります。この内容の本が1000円で手に入るのは、驚嘆すべきことです。「ドライエイジング中のカビにおおわれた牛肉」の写真など、専門家にとっても貴重な資料です。多少なりとも食肉に関心のある方ならば、買って損のない本としてお勧めします。

以下に本書の目次を載せておきます。いずれの章も、「・・・おいしさを探る」となっていますが、おいしさ以外の情報もたくさん盛り込まれています。

  • 第1章 肉のおいしさを探る
  • 第2章 牛肉のおいしさを探る
  • 第3章 豚肉のおいしさを探る
  • 第4章 鶏肉のおいしさを探る
  • 第5章 その他の肉のおいしさを探る
  • 第6章 ホルモンのおいしさを探る

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