food function and safety

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2011/07/26 研究のキーワード(4)機能性食品

食生活が私たちの健康に密接な関係を持っているのは、誰もが感じていることです。食生活の改善により、健康の維持や病気の予防を考えている方も多いことでしょう。健康維持や疾病予防に役立つ食品として、「機能性食品」があります。機能性食品は、保健的な働きがあることが科学的に示されている食品を指す用語で、日本の学会発のものです。今日、英訳された“Functional Food”は、世界中で使用されています。さらに日本では、平成3年に「特定保健用食品」制度が発足しました。特定保健用食品(通称:トクホ)は、法的なお墨付きを得た機能性食品と言ってもよいものです。



私たちの研究室では、「美味しくて体に良い」機能性食品の誕生を目指して研究に取り組んできました。とくに、食品タンパク質の分解により生成するペプチド乳酸菌・ビフィズス菌の保健的な機能に注目しています。また、食品の嗜好性において重要な化学反応であるメイラード反応についても、保健的機能性の観点から研究を進めています。私たちは、単に保健的機能を追及するだけでなく、食品として重要な美味しさ(香り・味)を重視し、常に「嗜好性」と「機能性」を兼ね備えた食品を考えています。

これまでに私たちの研究室で得られた成果の一部は、民間企業との連携により特許取得や製品開発に至っています。下の写真に示したのは、プロバイオティクス乳酸菌を利用した発酵ミートスプレッドとペプチド(食品タンパク質分解物)を利用したサプリメントです。


なお、機能性食品については、以下の「フード・ペプタイドトピックス」にも関連情報がありますので、こちらもぜひご覧ください。